2014年12月14日日曜日

音楽は心

音楽をしていると、色々な考えが浮かんできます。
もっと良い演奏をするにはどうしたらいいんだろう?
気持ちのいい音はどんな音だろう?
理想の演奏に近づくために、色々と練習します。
リズムの練習や、色んなコードを押さえる為の練習、指が自由に動く為のフィジカル練習、、、。沢山やる事があります。
音楽をよくするための練習だから、音楽の練習をするのが当たり前な気がしますが、
実は音楽以外の事をやる事が、結果的に音楽に活きるという事をここ数年とても実感してます。

ギターの演奏を行う場合、まず
①聴いてくれる人が音を認識できるように、空気を振動させます。
②空気を振動させる為に、ギターのボディを振動させます。
③ギターのボディを振動させる為に、ギターの弦を振動させます。
④ギターの弦を振動させる為に、自分の指を動かします。
⑤自分の指を動かす為に、自分の脳が指令をだします。
⑥自分の脳を動かしているものは何でしょうか?

脳を動かしている正体を探る事が、音楽の質をより高めていく事につながっていく気します。

例えば誕生日に、沢山の人から祝福されて感謝の心でいっぱいの時の演奏と、
大事な人が亡くなって、とても悲しい気持ちの中で行う演奏には、同じ曲を弾いても違いが出てくると思います。
毎日毎日、嫌な事が続いていて精神的にイライラしている時の演奏もまた違ってきます。

一時的、短期間の中で身の回りで起きている状況、感情、環境等が音楽に影響している事は意識はできます。

でももっと長期的な目でみると、生まれてきてからこれまで経験してきた感情や、思考の積み重ね、生きてきた環境も音に影響しているはずです。
これは自分で意識できない事ですが、とても重要な事だと思います。
音がその人の人格を現してしまうんですね。

となると、音楽をやるという事は、これはもう一生の課題です。自分がどんな人間なのかが、音にはダイレクトに反映されてしまいますから(笑)、これはとても素晴らしい事だし、とても怖い事でもありますね。

自分を磨く事が自分の音楽を磨く事になるとすると、日常全ての時間が練習時間という事になります。

中澤忠雄先生という方がいらしゃいました。
それまで無名であった神奈川県立野庭高校吹奏楽部を、全日本吹奏楽コンクール全国大会金賞を獲得するまでに導いた先生です。生徒が心を開くのを助ける為ににソフトボールをしたり、自分を捨てる為に生徒同士に親子関係を持たせる等、とても印象に残る指導をされていて、感銘を受けました。